青緑色の湖畔にテントを張って羊を飼育する遊牧民の一家

アラアルチャ国立自然公園・アクサイ渓谷

2017年11月21日更新

アラアルチャ国立自然公園は、首都ビシュケク郊外のキルギスアラトー山中に位置するキルギスにおける上高地と穂高連峰のような位置付けの自然保護区で、舗装路が通じているため、登山者のみならず夏は一般市民や要人も避暑やバーベキューなどに訪れます。道路の終点周辺には宿泊施設や小商店があり、アクサイ渓谷に沿って壮大な景色の中の小径を氷河下部まで登って行くと、登山者用のアクサイ小屋が建てられているラツェックキャンプに到ります。周囲は氷雪を身に纏った雄大なジャンダルム達に見守られた別天地で、初級者から上級者まで様々なレベルのルートがあり、ソ連時代から登山・クライミングの拠点として賑わっています。

アラアルチャ国立自然公園・アクサイ渓谷

アラ=アルチャ国立自然公園(Ала-Арча/ Ala-Archa N.P.)は、首都ビシュケク郊外南方に聳えるキルギスアラトー(天山山脈北部)のアラアルチャ渓谷とアクサイ渓谷一帯の自然保護区で、キルギスにおける上高地と穂高連峰のような位置付けにあり、登山者のみならず、夏は要人や一般市民も避暑や散策などに訪れる。市街地から両渓谷の出合いまで舗装路が伸びており[約40km:50分]、道路終点の駐車場周辺[2160m]には、通年営業の甲乙二件の宿泊施設と小商店(夏期のみ)があり、登山やいくつかのハイキングルートの起点になっている。最もポピュラーなのは眺めの開けた壮大な景観が魅力のシャルクラトマ(Шаркыратма〈滝〉/ Sharkıratma)[2800m]までのコースで[水平4.3km標高差700m:2〜3時間]、滝からさらに明瞭な踏み跡を辿って急な坂を登って行くと[1.8km標高差500m:2〜3時間]、威容を誇るアクサイ氷河の下部のラツェックキャンプ(Рацек/ Ratsek)に到る。

モレーン(氷河堆積物)北東側に建てられているアクサイ小屋(Хижина Ак-сай|Ak-say hut)[3370m: N42.5361, E74.5369]は、インターネットからも予約が可能で一年を通じて管理人が常駐している。周囲は、青白い氷河を身に纏った雄大なジャンダルム達に見守られた別天地で、中級者から上級者まで満喫できる様々なルートが無数にあり、夏はここを拠点に登攀に明け暮れるクライマーでささやかに賑わう。最高峰は、セミョーノフ=ティェンシャンスキー峰(пик Семёнова Тян-Шанского/ Аламүдүн чокусу/ Semyonov peak)[4875m]で、渓谷から南に向かって際立っているのが次峰コロナ(Корона)[4850m]、そして高度1000m前後の切り立ったような壁を誇るスヴァボードナヤ・カリア(Свободная Кореа〈自由の朝鮮〉/ Svobodnaya Korea)[4740m]がここの盟主で、これらに比肩するいくつかのピークもほとんどがロープを必要とする氷と岩の山ですが、ウチーティリ峰(пик Учителя 〈先生〉/ Uchitel peak)[4540m]は、登攀装備を持たずに登頂することができるため、一般登山者に最もポピューラーです。7000m峰への高度順応を兼ねた足慣らしの場としてもさることながら、あえて足を運ぶ魅力も十分に備えている。

アクセス

移動時間

1時間

歩行距離

34km

累積標高

1300m

交通情報

公共交通機関の265・266番マルシュルートカ(ミニバス)でアラアルチャ国立自然公園の料金ゲートまで行ける場合がありますが、景勝地・登山口となる駐車場(舗装路の終点)はそこからさらに10km近く先にあります。 タクシーであれば終点までビシュケク中心部から所要50分で、運賃は概ね片道1000ソム(¥0)[入園料別]。往路は待ち時間を含めて要交渉[通常2000ソム前後]、現地に居合わせたドライバーに頼むことも可能。
ゲートで支払う入園料[2017年]は、徒歩や自転車の場合一人100ソム乗用車一台につき450ソム(¥0)[乗車人数不問],ミニバス1000ソム。